
- 講師名
- 中江素子(脚本家・作品「ナビィの恋」「ホテル・ハイビスカス」他)
- 開催曜日・期間
- 土曜日・12:45~14:15 全12回 10/30(土)
- 講座開始日
- 2021年10月31日
- 受講料
- 20,700円
- 定員
- 5人程度
- 対象
- 高校生以上
- 持参物
- 筆記用具
- 備考
- ※トライアル希望の方は初日をオススメします。
- 講座内容
- 「脚本は文字で書く映画の設計図」
脚本とは、文字で書く映画の設計図のようなもので、
その書き方には独自のルールがあります。
この講座では、脚本を書くうえでの決まりごとや、
脚本特有の表現方法を知るところから始め、
最終的には、ごく短い脚本が書けるようになるまでを目指します。
その合間に、映画製作の裏話や、映画に関する雑学等が混じることもあります。
脚本とは、どういうものかを知ることで、映画の観方も変わってきます。
興味のある方なら、どなたでも大歓迎です。 —-講座の中身をちょっとご紹介—-
【脚本とは?】
脚本とは、映画を作る際、その映画をどう作るのかという情報を、映画作りに関わる全てのスタッフ、キャストに伝えるための、言わば設計図のようなものです。
【脚本を書くうえでの決まりごと】
◇ 脚本はシーン(場所)に分けて書く
◇ シーンの書き方
シーンの始めには、まず、場所を書きます(これを〈柱〉と呼ぶ)。
〈柱〉を書いた後のシーンの中身には、まず、ト書き(その場の状況や、登場人物の動き等)を書き、その後にセリフを書き、最後にまたト書きを書く、というのが、基本的な形です。
◇ 映像に写らない(目に見えない)ことは、目に見える形や耳で聞ける形に変換する。
◇ 脚本に書かない、書いてはいけないこと
撮影の仕方やカット割り、細かい演技指導や衣装・ヘアメイクなど。
【脚本を書くうえで大事なこと】
面白い脚本を書くためには、映画でしか表現できないこととは、どんなことなのかを知る必要があります。
そのためには、映画をたくさん観て、映画的発想を身につけることが重要になります。
そして、何より、映画を愛してください!!
以下は、脚本の書き方の一例です。
◯シーン1 桜坂劇場・外観(朝)
天気のいい、静かな朝。
建物の真正面には「桜坂劇場」の大きな看板。
劇場の外側には、大きな建物に沿って、最上階まで伸びた長い階段があり、階段の下には小さな「桜坂市民大学」の看板が掲げられている。
まだ劇場は開いていないが、劇場の前には、数人の客が集まり始める。
桜子が、大きなバッグを抱えて、やってくる。
同じような大きなバッグを持った坂子も、やってくる。
劇場中央の入り口の扉が開き、スタッフAが出てくる。
スタッフAは、待っていた客たちに、
スタッフA「おはようございます。いらっしゃいませ。ベリーダンス講座の受講生の方は、あちらの階段からお上がりください。映画のお客様は、こちらからお入りください」
桜子と坂子は階段へ向かい、他の客たちは、スタッフAの後に続いて、劇場入り口から劇場内へ入っていく。
◯シーン2 同・外階段
階段の下で鉢合わせる、桜子と坂子。
桜子「(消え入りそうな声で)・・・あの、お先にどうぞ」
桜子が言い終わるよりも早く、坂子は、階段を軽やかに上り始める。
坂子「ありがとう。あなたもベリーダンス講座なの?」
桜子「はい…今日初めてで…」
随分上まで上った坂子が振り返り、
坂子「(大きな声で)私、坂子、よろしくね!」
踵を返し、再び階段を軽やかに上っていく坂子を、桜子は、下から眩しそうに見上げている。- 開講日(以下からお選びください)
- 2021年度秋期スタート日 10月31日(土)